エキスポサーカス・インタビュー①


◆2015年3月14日から愛知県犬山市の野外民族博物館リトルワールドで開幕した『エキスポサーカス』、4カ国から来日し、楽屋では6つの言語が飛び交うサーカスが始まりました。そんな出演者達に公演が始まる直前、幾つか質問をしてみました。

第1回:オリガ&サーシャ(Olga Demidova & Alexandr Komarov)(聞き手:辻卓也)

−来日は今回で何回目になりますか? オリガ:6回目です。 サーシャ:私は5回目です。

−生まれはどちらですか? オリガ:アルマティです。カザフスタンで一番大きな都市です。 サーシャ:私はアルマティのそばの町です。

−サーカスの世界に入ったきっかけは何だったのでしょうか? オリガ:私はアクロ体操(注:特に旧ソ連圏で盛んなスポーツアクロバット。詳しくはこちらをご覧下さい。<日本スポーツアクロ体操協会のサイト>)をやっていましたが、21歳くらいの時に、今後もどこで続けられるだろうか、と考えた時にサーカスが思い浮かびました。サーシャと結婚して、彼はサーカスと関係のない仕事をしていましたが、私がサーカスを好きだったので、彼をこの世界に引っぱりこみました(笑)。

エアリアル・バンブー

−サーシャはそれまで何をしていましたか? サーシャ:バイアスロン(クロスカントリースキーとライフル射撃を組み合わせた競技)の選手をしていました。 ―ご家族でサーカスの仕事をしていた人はいましたか? オリガ:いいえ、私が始めてです。サーシャがサーカスの技術者を始めたのも、私が引き込んだからなんです。 −サーカスでは何年間仕事をしていますか? オリガ:アクロ体操は5歳から21歳までやってしました。サーカスは21年になります。 −今はどこで主に働く事が多いですか? オリガ:アルマティのカザフスタン国立サーカスで主に働いています。20年そこで働いています。

アルマティ国立サーカス外観(写真引用元:http://www.circusalmaty.kz/)

−今のカザフスタンのサーカスはどうでしょうか? オリガ:アルマティの新しい若いディレクターが子供たちや若い人を沢山育てていて、未来を見据えています。毎月、新しいプログラムを公演していて、ロシアやウクライナからも沢山アーティストが働きにきています。今年の7月にアルマティの国立サーカスは40周年を迎えます。 −首都のアスタナにあるのも国立でしたよね? サーシャ:はい、あちらも国立サーカスで、新しいサーカス(アスタナ国立サーカス)です。シムケントにも3年前に新しくサーカスができました。カラガンダのサーカスを併せて現在4つの国立サーカスがカザフスタンにあります。どこも盛んに活動しています。

アスタナ国立サーカス外観(写真引用元:http://www.circus-astana.kz/)

−娘さん、姪御さんと共に、家族で仕事をされていますが、家族で仕事をしていて良かった事や大変なことは何でしょうか? オリガ:こどもが小さいときは大変でした。でも、健康な限り続けて行きたいですね。 サーシャ:そうですね、一番はやはり、命綱を握って娘の命を支えなくてはなりませんから、とても大変です。 ーサーカスの仕事をしていて、良かった事は何でしょうか? オリガ:私はサーカスや芸術が好きです。ずっと、サーカスをやってきましたから、サーカスは人生です。お客さんがサーカスを見て、ハッと驚いたりするのを見ると、アドレナリンが沸いてきます。そのように、お客さんに与えて、またお客さんから得られる関係が好きです。サーカス無しでは生きて行けません。 −いままで印象に残っている国とか、出来事を教えて下さい。 オリガ:もちろん、日本です。いろいろな町へ行きましたがお客さんがとても親切です。他の国にも沢山行きましたけど、日本のお客さんは反応が良いです。あとフランスのお客さんも、とても良い反応でした。

−ショウを見に来るお客さんへ一言お願いします。 オリガ:いつも、いい気分でいられるように願っています。私たちの演技によろこんでくれたら、私たちも力が湧いてきますので、お互いに良い関係が築けたら嬉しいです。

この記事を書いたひと;辻 卓也

株式会社アフタークラウディカンパニー勤務。サーカスプロデューサー。ロシアやウクライナ、東欧などからサーカスアーティストの招聘が比較的多い。その他、ショウの演出やフライヤーデザインなどを行うことも。長身。

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